広島への原爆投下から、きょうで63年になった。全国の被爆者は3月末現在、24万3692人。1年間で8142人減り、平均年齢は75・14歳になった。老いた被爆者に、人類史上初の核兵器が与えた被害とは何か。語り継がれる「あの日」の記憶と記録が今、一段と重みを増す。
広島市中区の平和記念公園の原爆慰霊碑には、未明から遺族らの祈りが続く。午前8時からは、同公園で平和記念式典。原爆投下時刻の8時15分の黙とうに続き、秋葉忠利広島市長が「平和宣言」を読み上げた。核兵器廃絶は原爆体験の悲劇と苦悩から生まれた「真理」だと位置付け、市民が協力して実現しようと…。