広島で2つの原水禁世界大会開幕
'98/8/5
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原水協系と原水禁系の原水爆禁止世界大会は四日、広島市中区の 広島グリーンアリーナで、相次いで広島大会の開会総会を開いた。 いずれも六日までの日程で討論し、インド、パキスタンの核実験を 受けた反核運動の課題などを探る。
【原水協系】
開会総会は午後二時に始まり、二十カ国の海外代表や全国の被爆 者、労組員ら七千三百人が参加。全労連の小林洋二議長が「核兵器 や戦争のない新世紀に向けて前進しよう」とあいさつした。
全国の核兵器廃絶の取り組みが発表された後、海外代表が発言。 インドのキリスト者平和会議事務局長ジョン・イッティさんは「核 実験を、国内の平和運動強化のきっかけにしたい」。パキスタンの 新聞記者ベーナ・サルワルさんは「六日のヒロシマデーには、白い リボンを付ける平和集会が国内各地で計画されている」とそれぞれ 報告した。
【原水禁系】
夕方からの開会総会には、四千五百人が参加。原水禁の岩松繁俊 議長が「印パの実験で核使用の危機が高まった。核のない二十一世 紀づくりに全力を傾けよう」と呼び掛けた。
続いて佐藤康英事務局長が、核保有国に核兵器の先制不使用など を訴える基調を報告。民主、社民、新社会の各政党代表がそれぞれ の核政策をアピールした。
また、八カ国十四人の海外参加者を代表し、あいさつに立ったイ ンドのジャーナリスト、プラフル・ビドワイ氏が自国の核実験を陳 謝。「帰国後はヒロシマのメッセージを広げたい」と決意を披露し た。
【写真説明】印パ核実験を受け、討論をスタートさせた原水禁系の原水爆禁止世界大会の開会総会
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