四月一日から米国各地を巡り反核・平和を訴えた広島世界平和ミッション(広島国際文化財団主催)の第六陣一行は、二十七日から五月五日まで、核拡散防止条約(NPT)再検討会議が開かれているニューヨークで活動した。イランなどの核兵器開発疑惑やテロ対策、進展のない核軍縮によってNPT体制は今、大きく揺らいでいる。こうした危機感を背景に国連本部のあるニューヨークへ駆けつけた世界各国の市民グループや、広島・長崎の被爆者らとともに、ミッションメンバーは文字通りスクラムを組んで平和行進に参加。独自に米政府高官に核軍縮の必要性を迫った。元国際司法裁判所判事とのインタビューを交え、再検討会議へのメンバーの取り組みをリポートする。(文・岡田浩一 写真・松元潮)
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