ゆし豆腐作り 息ぴたり | '06/7/28 |
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ゆし豆腐は沖縄の食卓に欠かせない食材。出来たてを求め、近所の人が工場を訪れる(沖縄市の「もろみ食品」)
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「おはよう。アチコーコー(熱い・出来たて)はあるかねー」。東の空が明るくなり始める午前五時ごろ、沖縄県沖縄市にある豆腐工場に「ゆし豆腐」を買い求める客が集まりだす。ゆし豆腐は、水に浸した大豆を搾り、出てきた豆乳ににがりを入れ出来上がる。ふんわりとした食感で、沖縄の家庭の食卓に並ぶことが多い。
五十年近く豆腐を作り続ける同市内の「もろみ食品」では午前二時から作業が始まる。家族八人が息の合った動きで、ゆし豆腐のほか、チャンプルー(いため物)料理に欠かせない島豆腐を次々に作っていく。店主の崎間武富さん(74)は「皆仲良く手伝ってくれてますよ」と感謝の言葉を忘れない。
大豆の香りが漂う中、客は口々に「健康にいい、おいしいゆし豆腐が一番だね」。心地よい笑い声が今日も工場に響き渡る。
(写真と文 與那覇裕子=琉球新報) =おわり
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