松井のバット 精度0.1ミリ 熱い信頼 | '03/6/21 |
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大リーグ・ヤンキースの松井選手のオーダーバットを削る久保田さん。0.1ミリ単位でグリップの微妙な感覚を調整する
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米大リーグに挑む松井秀喜選手(ヤンキース)の打席を一喜一憂して見守る男がいる。
ミズノテクニクス(岐阜県養老町)の「バット職人」久保田(五十一(いそかず))さん(60)。松井、イチロー両選手をはじめ、国内外約百七十人のプロが全幅の信頼を寄せる名人だ。
ことしからゴジラ仕様をV型から逆ビール瓶型に変更。「手元で動くムービングファストボールやカットファストボールに対応するため」スイートエリアを広くした。
ろくろに原木を挟み、のみ、かんなを巧みに使い形を整える。ノギスを手に、グリップの感触を確かめながら、〇・一ミリの精度で削り上げる。
この道四十五年の大ベテランが漂わせる緊張感。温和な表情の中に、長い年月に培われた職人気質を見た。
(写真と文・道家正幸=中日新聞)
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