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エノラ・ゲイ公開 原爆被害の資料展示を/被団協 '03/11/28

 完全復元された広島への原爆投下機エノラ・ゲイが十二月十五日から米国ワシントン郊外のスミソニアン航空宇宙博物館新館で一般公開されることを受け、日本被団協は近く、被爆者らを現地に派遣し、原爆被害の実態を示す資料も同時に展示するよう要請する。

 被団協の田中熙巳事務局長や被爆者たち計四人が十二月十一日から十九日まで訪米。現在、国内で集めている数千人分の署名を添え、要請文を博物館に提出する。

 現地の市民団体が開く平和集会にも参加し、被爆体験を証言する。

 エノラ・ゲイの一般公開について、博物館は「航空技術の発展を記念するのが目的」と説明し、原爆被害の資料は展示しない方針を示している。田中事務局長は「原爆投下を正当化するのが、本当の目的ではないのか。断じて許せない」と話している。



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