中国新聞

■ ユニタール広島事務所 第1回研修プログラム
紛争後の復興 どう支援
■■■
TOP PAGE

2003ヒロシマ祈りの日

ヒロシマ胎動

2003/11/29

あいさつ
ユニタール マルセル・ボイザード本部長 ■ 被爆者の声が道しるべ

 ユニタール広島事務所の開設を記念した研修プログラムを開くことは意義深い。広島には過去から由来する多くの声がある。それは被爆者の声であり、私たちの道しるべとなってくれるだろう。

 私たちは「戦後の人間の生活と人間社会の再構築」というテーマに取り組んでいる。即座の回答はない。人間の安全保障の追求は、複雑で、果てしなく難しい任務で、努力と理想主義と謙虚さが求められる。

 最も活気にあふれ、たくさんの課題と同時に、可能性を秘めたアジア・太平洋地域にユニタールの事務所を開設したことは、非常に有意義だと考えている。研修や教育訓練は時間のかかる仕事だが、アジア・太平洋地域の人々のための実りある活動を進めるスタートを今日、切りたい。

広島県 藤田雄山知事 ■ 「人材育成」で国際貢献

 広島県とユニタールの間で、三年間にわたり広島事務所の実現可能性を調査した。広島は「人材育成を通した平和への貢献」というメッセージを世界に発信する地としてふさわしく、研修効果が見込まれるとの評価をいただいた。その結果、広島事務所の研修プログラムの開催を迎えたことは、この上ない喜びだ。

 広島県は、世界最初の被爆地として核兵器の廃絶を訴え、より積極的に国際社会の平和と安定をつくり出していく「創(つく)り出す平和」を目標に掲げ、国際社会が抱えるさまざまな課題の解決に貢献するべく努めている。

 ユニタール広島事務所が、アジア・太平洋地域の人材育成に取り組まれることは、県が目指す国際貢献と合致する。県民が一体となって、その活動を支援していきたい。