【サラエボ28日岡田浩一】広島国際文化財団が派遣する「広島世界平和ミッション」の第四陣メンバー四人は、ウクライナから最後の訪問国ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボに空路到着し、二十八日、外務省でムラデン・イバニッチ外相と懇談した。
被爆者の森下弘さん(74)=広島市佐伯区=は、広島市特別名誉市民で米国人の故バーバラ・レイノルズさんが戦後間もなく広島を訪れ、被爆女性から「憎しみを超えて平和のために力を合わせましょう」と語りかけられたことに感動し、その後平和運動に半生をささげたエピソードを紹介。「私たちも平和と和解の精神を皆さんと分かち合いたい」と語りかけた。
これに対しイバニッチ外相は「広島・長崎とともに、ボスニア・ヘルツェゴビナの悲惨な体験が二度と繰り返されないように努力したい」と答えた。
一行は同外相に秋葉忠利広島市長からの平和メッセージも届けた。
メンバーは内戦からの復興途上にある市民らと来月五日まで各地で交流し、七日に帰国する予定。
【写真説明】イバニッチ外相(左)に平和メッセージを渡す森下さん(右端)らメンバー(撮影・野地俊治)
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