広島世界平和ミッションで七月に約四週間、フランス、英国、スペインを巡った第三陣の報告会が二十三日、広島市中区の市女性教育センターであり、市民約二十人が参加した。
筑波大一年の花房加奈さん(19)=中区出身=は、スペインのマドリードで起きた列車爆破テロによる被害者らに会った経験から「被害者の心痛の深さと命の大切さをあらためて学んだ」と報告。社会福祉士の山田裕基さん(27)=廿日市市=は「人との出会いなど身近なところから平和を築いていきたい」と語った。
「欧州ではまだ被爆の実状が伝わっていないと感じた」と、胎内被爆者の石原智子さん(58)=安佐南区。被爆者の細川浩史さん(76)=中区=は「被爆地に触れるのと同じように、コベントリー(英国)など戦争やテロがあった現場に立つ大切さを実感した」と話した。
英国ブラッドフォード大大学院生の野上由美子さん(31)=安佐北区出身=は「今回の経験を生かして、英国で若者にヒロシマを伝える活動などに取り組みたい」とメッセージを寄せた。
報告会は「広島世界平和ミッション」を支える市民の会などが主催した。
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