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■特集 被爆60周年 伝える 若者へ 世界へ
世代を超えて '05/6/30

 ◆「本気の継承」へ動こう

 知識以外のもの得た

 アジアの視点 学びたい

 体験聞くのは僕たちの使命◆

 浅井所長 被爆者の村上啓子さんが先ほど「若者が本気になって被爆体験を継承しようとしているとは思えない」と言われた。この発言をどう受け止めますか。

 大学生の平尾愛さん(21) そう言われたら「本気じゃないかもしれない」自分がいる。私も「未来への伝言」で被爆者の話を聞き、みんなで(継承のための)冊子を作ろうとしたけど、できていない。今日を境に、もう一度動きたい。

 高校生の中島慶人さん(17) 真剣に受け止めていないと思われるのは無理はない。でも、「伝言」で被爆者の話を直接聞いたことで、知識だけじゃないものが得られた。

 高校生の加藤晴香さん(17) 小さいときから、平和教育は身近な存在だったけど、何もできない日々が続いてた。舟入高に入り、平和をテーマに演劇を始めた。身近に、できることはある。若者が行動を起こす企画がもっとあればいい。

 大学院生の荊尾遥さん(22) 東京在住の被爆者の体験を聞き取ろうと、周辺の知人にも声をかけると「機会をもらって、ありがとう」と言われた。作ろうとすれば、(体験継承の)機会はできる。私は平和ミッションに参加し、自分が何をしたいかを考える旅になった。写真だけで知っていた被爆者に実際に会う機会があり、「同じことが孫の世代に起こってほしくないから、体験を伝えている」と聞かされた。私たち一人一人がきちんと受け止めることが大切だと思った。

 大学生の久保絵美さん(22) 小、中学校での平和学習は、映画を見るだけだったり、受け身なところが多く、「もういいや」という感じがあった。村上さんの発言はその通りかもしれない。「未来への伝言」では、小学校で聞いた被爆者の話とは印象が違った。いろんな人の話を聞かないといけないと思った。

 大学生の徐麻弥さん(21) 小学生の頭で考えるのと比べ、今は(相手の話に)共感できる部分が広がっている。段階を踏んで学んでいくのが大事だと思う。私は在日韓国人。その視点と日本人の視点に立ったときで受け止め方が違う。中国や韓国の人が(戦争や差別の)被害を訴えることは大切だし、私たちがそれを知ることも大事。いろんな視点から原爆をとらえ、戦争の被害と加害を考えたいと強く思う。

 元青年海外協力隊員の浦上晶絵さん(25) 派遣されたニカラグアで昨年夏の三週間、原爆展を開いたとき、現地の人からたくさん質問を投げかけられ、答えられなかった。広島で平和教育を受けたのに、ショックだった。被害を受けた人に話を聞かないと分からないと感じた。

 高校生の石仏綾夏さん(17) 被爆者の話を直接聞くと、「怖い、つらい、悲しい」だけではなく、もっといろんな気持ちがあることを感じた。私たちには、やらないといけないことがある。私は演劇という形で伝えたい。

 大学生の吉居哲弘さん(21) 僕たちの世代には使命がある。同じ時代に被爆者がいるから。二十年後の子どもたちは被爆者の話を聞けず、間接的にしか感じられないかもしれない。いろんな被爆者の話を聞こうとする姿勢を持ち続けたい。それが、僕らの仕事だ。

【写真説明】被爆体験継承への決意を語る荊尾さん


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