プロ夜明け 名前刻む


2006.03.21

 今から59年前、1人の日系二世がバスケットボール史に名前を刻んでいた。ワタル(ワット)・ミサカ(82)。米国プロバスケットボール「NBA」が、まだ「BAA(Basketball Association Of America)」と呼ばれていた時代、5フィート7インチ(約170センチ)の小柄な青年がコートを躍動していた。

 現在、NBAには世界各地から、実力ナンバーワンを目指してバスケットの猛者たちが集まる。2メートルを超える大男たちが激しくぶつかり合い、華麗に跳び、鮮やかにシュートを決める。米国ユタ州で生まれ育ったミサカは、華やかな発展を遂げるNBAの礎を築いた1人である。


ミサカの足跡
1923年12月  米国ユタ州オグデンに父房一、母タツヨの長男として誕生
  44年 3月  ユタ大の一員でNCAA初優勝
  45年11月  米軍横田基地配属。広島などで戦略爆撃調査団の通訳を務める
  47年 3月  復学したユタ大の一員でNIT初優勝
  47年 7月  NBAの前身となるBAA初のドラフトでニューヨーク・ニッカーボッカーズと契約
  47年11月  BAAデビュー。通算3試合7得点
  78年     日系米国人ボウリング協会会長に就任
  99年     ユタ州のスポーツ殿堂入り
2002年     日系米国人のスポーツ殿堂入り



8月19〜24日 世界バスケ1次リーグ広島開催