猛者集う夢舞台へ


2006.03.21

 「マイケル・ジョーダン」。バスケットボールの知識は乏しくても、多くの人がその名を一度は見聞きしたに違いない。米プロバスケットボール、NBAが生んだスーパースターだ。シカゴ・ブルズやワシントン・ウイザーズで活躍したジョーダンの登場と、国際大会へのプロ選手たちの参加解禁で、NBAはバスケットの世界最高峰の地位を確立した。

 1946年に誕生したNBA(当時はBAA=Basketball Association of America)は当初、人気がいまひとつだった。観客を楽しませるため、創意工夫を重ねた。白人に限定せず門戸を広げ、外国籍の選手たちにもチャンスを与えた。そうして生まれたスターがまた新たな魅力をつくり、ファンを拡大していった。

 広島県ゆかりの日系二世、ワット(本名ワタル)・ミサカ(82)がプロリーグ初の白人以外の選手としてコートに立ったのは47年だった。今ではアフリカ系米国人が大半を占める。外国籍選手は30チームで80人以上がプレーしている。多くのヒーローたちがNBAの歴史を築いてきた。


NBAの歩み
1946年 前身のBAA設立(11チーム)
  47年 日系二世のワット・ミサカ(ニックス)がデビュー。3試合7得点
  49年 NBAへ移行(17チーム)
  50年 初のアフリカ系米国人アール・ロイド(キャピタルズ)がプレー
  62年 ウイルト・チェンバレン(ウォリアーズ)が1試合100得点
  79年 マジック・ジョンソン(レーカーズ)とラリー・バード(セルティックス)がデビュー
  81年 岡山恭崇(住友金属)が日本人で初めてドラフト指名されたものの、入団せず
  84年 マイケル・ジョーダン(ブルズ)がデビュー
  91年 ジョンソンがHIV感染を公表し引退
  92年 バルセロナ五輪で「ドリーム・チーム」が金メダル
  95年 ジョーダンが一度目の引退、翌シーズン復帰
2001年 中国の王治〓(当時マーベリックス)がアジア人初のプレーヤーに
      スペインのパウ・ガソル(グリズリーズ)が欧州勢初の新人王を獲得
  02年 ジョーダン引退
      中国の姚明(ロケッツ)がアジア人で初めてドラフト1位指名
  04年 日本人で初めて田臥勇太(当時サンズ)がプレー。4試合7得点



8月19〜24日 世界バスケ1次リーグ広島開催