猛者集う夢舞台へ


2006.03.21

 米国以外の選手台頭    国際大会 母国代表で活躍 
 

★「米最強」崩れ群雄割拠に

 バスケットボールの国際大会で、初めてプロ選手の参加が認められたのは一九九二年のバルセロナ五輪だった。米国はマイケル・ジョーダンらNBAのオールスター選手で「ドリーム・チーム」を結成した。圧倒的な強さで金メダルを獲得。バスケットの母国、米国の存在感を示した。

 一方で、プロ解禁は外国選手のNBA加入の流れをつくり出した。NBAには外国籍に枠をはめる制度がない。世界中から猛者が集まり、しのぎを削り始めた。実力を付けて母国代表として五輪や世界選手権へ出場するようになった。米国は最強の地位を守れなくなり、世界は群雄割拠の時代を迎えている。

 二〇〇二年の世界選手権で米国は6位に甘んじた。優勝したのはNBA選手を軸にした旧ユーゴスラビア(現セルビア・モンテネグロ)だった。〇四年のアテネ五輪はサンアントニオ・スパーズのエマニュエル・ジノビリを中心とするアルゼンチンが制した。

 中国の姚明(ヒューストン・ロケッツ)はNBAオールスター戦にファン投票で四度出場した。〇八年の北京五輪を控える中国の大黒柱は、NBAを代表するセンタープレーヤーとなった。

 ドイツのダーク・ノビツキー(ダラス・マーベリックス)は九八年、二十歳でNBA入りした。今季の得点ランキングは5位。スペインのパウ・ガソル(メンフィス・グリズリーズ)は〇二年に新人王に選ばれた。

 ノビツキーとガソルの二人は、八月十九日から日本である世界選手権に出場予定だ。ドイツ、スペインはともに日本と同じ一次リーグB組に入った。広島グリーンアリーナのコートの上で、華麗なプレーを披露することだろう。




8月19〜24日 世界バスケ1次リーグ広島開催