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'13/11/30

衰退「バレー王国」部が激減




 かつては「バレー王国」と呼ばれた、広島市内の中学校男子バレーボール部が大幅に減少している。市中学校体育連盟によると、本年度の登録校は22校で、最多だった1989年から91年までの57校から約6割も減った。特に市中心部の中、東、南、西の4区の公立中は0。競技の衰退が深刻な状態だ。

 本年度の市中体連の加盟80校のうち、男子バレー部があるのはわずか27・5%。89~91年は72校中、79・1%に部があった。活動中の22校のうち、安佐南区が10校、安佐北区が6校とバレーが盛んな旧安佐郡の市北部に集中する。両区以外は私立校が中心で、公立校の登録は安芸、佐伯区に1校ずつしかない。

 部員不足も深刻だ。市内の総部員数は325人。89年の1441人に比べ、77・4%も減った。佐伯区唯一の三和中は部員1人。西区の崇徳中(7人)と合同チームを組む。安佐北区の三入中(2人)と可部中(5人)も同様だ。

 減少理由について、崇徳中監督の佐々木実教諭は「バレーは厳しい、痛いなどのイメージがあるようで、誘っても尻込みする」。市中体連の花口公嗣理事長も「男子では技術的に難しいバレーは敬遠される傾向。サッカーや軟式野球、個人競技のバドミントン、ソフトテニスに部員が集まる」と分析する。小学校でプレーしても、中学校では入部しない事例も多いという。

【写真説明】12月の広島市新人大会に向け、崇徳中のメンバーに交じって練習する三和中の選手(右端)




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