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被爆ピアノ 長崎でも音色 '04/7/25

 広島の矢川さん所有 平和音楽祭で演奏

 広島で原爆投下の惨禍を生き延びたピアノが二十四日、長崎原爆資料館で開かれた「長崎平和音楽祭」で演奏された。

 ピアノは音楽教師が所有し、広島の爆心地から約三キロの民家で被爆。戦後、所有者が替わり、約六年前に譲り受けた調律師の矢川光則さん(52)=広島市安佐南区=が「被爆したピアノで平和を伝えられるかもしれない」と修復した。

 矢川さんは二〇〇一年から毎年八月六日に広島平和記念公園で被爆ピアノコンサートを開いている。「両方の被爆地で聴いてほしい」と関係者に働き掛け、初めて長崎での演奏が実現した。

 無数の傷あとが残るピアノで「鳥の歌」「トルコ行進曲」などが演奏され、聴衆約二百人は「平和の音色」に聞き入った。矢川さんは「これを機会に広島と長崎で平和の交流が深まってほしい」と話した。

【写真説明】長崎平和音楽祭で演奏される広島で被爆したピアノ(24日)


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