▽2団体、月内に回答
被爆者団体から原爆資料常設展示室の市中心部への移転要望を受けていた東広島市が、移転先に西条西本町の市などが所有する複合施設「サンスクエア東広島」の一角を提案していたことが十七日、分かった。団体は月内に、提案を受けるかどうかを市に回答する。
市が提案したのは、サンスクエア二階の児童青少年図書館の横にある三十八平方メートルの空きスペース。「市中心部にあり人の出入りが多く目に触れやすい」と、市原爆被爆資料保存推進協議会(高山等会長)と市原爆被害者の会(同)に示した。
市は昨年十一月、二団体から、八本松南の市福祉センター「松翠苑」にある展示室の市中央部への移転の要望を受けた。中心部の過密が進んでいるため、市総務課は「市の施設で広いスペースはほかに残っていない」と理解を求めている。
移転に向け、二団体は市民約一万六千人の署名を集めてきた。高山会長は、四十二平方メートルある今の展示室より狭いスペースについて「今でも狭く、さらに狭い所への移転は考えられない」と残念がる。今後、市と調整をして回答する。(治徳貴子)
【写真説明】市が展示室の移転先として提案したサンスクエア2階の空きスペース
    
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