平和を願う気持ちを白っぽい袋をつないだアーチで表す「ホワイトプロジェクト」が二十七日、広島市中区の原爆ドーム前の元安川であった。「平和」「NO WAR(戦争)」などのメッセージを記した袋約百六十個が夏の青空に弧を描き、水を求めて亡くなった原爆犠牲者を慰霊した。
街中の空間の一部を白色に飾ることで平和への思いを発信する試みで、今年で七回目。呉市の画家新田和成さん(54)が呼び掛け、広島市立大(安佐南区)の学生たち約二十人が参加した。
ヘリウムガスが入った袋約四十個をつないだアーチ四本を幅約五十五メートルの川に渡した。メッセージは市内の小学生や留学生らが書いた。
同大芸術学部三年の都築透さん(20)=安佐南区=は「身近な素材で平和への思いを訴えたかった」と満足していた。(藤村潤平)
【写真説明】原爆ドーム前の元安川に架かった袋のアーチ。慰霊の気持ちを一袋ずつ記した
    
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