地方紙記者らに原爆被害や核兵器廃絶への取り組みを報道してもらう広島市の国内ジャーナリスト研修「ヒロシマ講座」が、二十八日、広島国際会議場(中区)で始まった。八月七日までの期間中に、被爆者の証言や平和記念式典などを取材する。
全国のブロック紙、地方紙の記者九人が参加。開講式に続き、広島平和文化センターのスティーブン・リーパー理事長が平和市長会議の活動などを説明した。二〇二〇年までの核兵器廃絶の道筋を示す「ヒロシマ・ナガサキ議定書」の国連総会での採択に向けては、「報道を通じて協力を」と要望した。
神戸新聞社会部の石沢菜々子記者(30)は「被爆体験継承の取り組みは、阪神大震災や尼崎JR脱線事故など、災害や事故の記憶を風化させないためのヒントになる。被爆者の思いや平和教育の現場を取材したい」と意欲を見せていた。
三十一日まで社会学や医学の専門家の講義を受け、八月から平和関連行事を取材する。(金井淳一郎)
【写真説明】核兵器廃絶への取り組みについて、リーパー理事長(左端)の説明を聞く記者たち
    
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