平和を願う歌と演奏で街を満たすコンサート「祈りの夕べ」が二日夕、広島市中区の原爆ドーム対岸の元安川親水テラスであった。
地元のホルン奏者の三重奏で幕開け。プロのピアニストや音楽愛好家グループが、クラシックやポップス二十曲余りを奏でた。夏の夕闇に響く調べに、川辺の聴衆の輪は次第に厚みを増した。
配った発光スティック千本を、原爆犠牲者への「送り火」にみたてて振りながら、賛美歌「アメージンググレース」などを合唱して締めくくった。南区の主婦藤原美織さん(67)は「音楽の力で犠牲者の魂が慰められれば」と祈っていた。
産学官でつくる「ひろしま平和芸術週間実行委員会」が企画。五回目。会場の様子を動画でインターネット上に配信し、来年以降は世界規模で参加者を募るという。(山本洋子)
【写真説明】平和を願う音色で原爆ドーム周辺を満たした「祈りの夕べ」
    
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