中国新聞社
2012ヒロシマ
'12/8/3
原発や各国核情勢報告 原水協など広島で世界大会開幕


 日本原水協などの原水爆禁止世界大会の開幕となる国際会議が2日、広島市中区の市文化交流会館で始まった。「核兵器のない平和で公正な世界のために」がテーマ。初日は福島第1原発事故を踏まえた原発をめぐる動きや、各国の核情勢の報告があった。

 世界20カ国から約220人が参加。原水協の沢田昭二代表理事は開会あいさつで、6月に改正された原子力基本法に「安全保障に資する」との文言が追加されたことに反発。「軍事目的への抜け道で見逃せない。核兵器も原発もない、放射線に脅かされない世界にしよう」と訴えた。

 続くセッションで、韓国の市民団体「参与連帯」の金熙順(キム・フイスン)氏は「東アジアは北朝鮮の核の脅威だけでなく、原発が乱立する地域でもあることを認識すべきだ」と指摘。原発の危険性やコストを分析する必要性を説いた。

 英国の反核団体「核軍縮キャンペーン」のベン・フォリー氏は同国のトライデント型原子力潜水艦に関し、「次の総選挙で更新計画の是非を争点にするため、世論を盛り上げたい」と強調した。

 国際会議は4日まで。4〜6日はメーンの世界大会・広島がある。6日は原発事故で全町避難を強いられている福島県浪江町の馬場有(たもつ)町長が出席する。(加納亜弥)

【写真説明】原発問題や世界の核情勢を議論した国際会議



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