中国新聞社
2012ヒロシマ
'12/8/6
東北復興へゲンの励まし 原爆ドーム前の川面に投影

 広島原爆の日を前に5日夜、広島市中区の原爆ドーム前の元安川に、漫画「はだしのゲン」の絵を市民団体がプロジェクターを使って映し出した。「生きろ 麦のごとく」のメッセージを添え、福島第1原発事故に苦しむ福島の人々を励まし、復興を願った。

 映し出されたのは、ライトアップされた原爆ドームの対岸側の川面。主人公のゲンが力強く立つ姿で、背景にはきのこ雲も描かれている。午後7時半から約1時間、逆さまになった原爆ドームとともに浮かび上がった。

 作者の中沢啓治さん(73)も車いすで駆け付け「麦のように踏まれても真っすぐ伸びろ。東北の被災者と戦争を知らない世代に、ゲンの生き方を伝えたい」と力を込めた。(長久豪佑)

【写真説明】原爆ドーム前の元安川に映し出された「はだしのゲン」の絵とメッセージ=5日午後8時5分(撮影・荒木肇)



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