福島第1原発事故後の福島県で若い女性の交流の場づくりに取り組む市民グループ、ピーチハート(福島市)のメンバーが5日、広島市安佐南区の広島市立大を訪れた。原爆の日の前後に広島を訪れた人が野営する「ヒロシマピースキャンプ」に立ち寄り、約60人を前に近況を語った。
代表の鎌田千瑛美さん(27)と日塔マキさん(29)がテントの前で、車座になった参加者に話した。
日塔さんは「放射線量を監視するモニタリングポスト周辺は除染されたが、道路を挟んだ自宅はそのままだった」と説明。今も除染が進まないなど、解決すべき問題が多いと強調した。
鎌田さんは、福島第1原発で友人の弟が働いていると打ち明け、「未来ある若者が命を削っている。原発がない社会をどうつくるのか意識することが大切」と呼び掛けた。
ピーチハートは昨年11月に結成。福島市などで若い女性を対象に、放射線への不安などを話し合う交流会を開いている。(村田拓也)
【写真説明】福島県の現状を語る左から鎌田さん、日塔さん




