原爆資料館で「子どもたちの戦場」展
'98/7/18
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戦中から戦後にかけての学校生活や集団疎開の様子を写真パネル などで紹介する企画展「子どもたちの戦場―集団疎開、おとうさん おかあさんと離れて」が十七日、広島市中区の原爆資料館で始まっ た。
「国民学校のはじまり」「学童疎開と子どもたち」「戦後の学校 生活」の三テーマに分け、写真パネル百三十二枚と資料六十五点を 展示。竹やりを使った訓練や友だち同士で髪を刈る子どもたち、靴 を磨いて生活費を稼ぐ原爆孤児の写真などを並べた。
疎開先で使われていたどんぶりや子どもが書いた日記、戦後に使 われた検閲済みの墨塗り教科書なども展示されている。
岡山県和気郡佐伯町の無職甲坂孝さん(80)は「疎開生活を送った 子どもたちも戦争の犠牲者。この子が同じような境遇になったらと 思うと、戦争は絶対に許せない」と話し、孫の小学五年宏美ちゃん (10)に当時の様子を話していた。
三十日午後二時から、関連イベント「お話と音楽物語でつづる集 団疎開」をメモリアルホールで開催。旧中島国民学校生が疎開体験 を話すほか、当時疎開していた兄妹に家族から届いた手紙を題材に した音楽物語「撫子(なでしこ)」を上演する。往復はがきでの申 し込みが必要。問い合わせは、電話082(241)4004。
【写真説明】戦時中の学童疎開の様子などを写真パネルや資料で紹介する原爆資料館の企画展
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