8・6前に「平和の池」清掃
'98/8/1
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被爆五十三年目の原爆の日を前に三十一日、広島市職員、市民団 体メンバーが中区の平和記念公園や原爆慰霊碑を囲む「平和の池」 を清掃し、八月六日の平和記念式典に備えた。
午前七時二十分、平岡敬市長や職員、ボランティアら約千六百人 が広島国際会議場前に集合した。
原爆慰霊碑に黙とうし、平岡市長が「インドとパキスタンが核実 験を強行したのは残念。しかし、核兵器廃絶を求める国際世論は着 実に広がっている」とあいさつ。竹ぼうきやちりとりを手に約三十 分、植え込みなどの落ち葉やごみを拾った。
市民団体「平和の灯奉賛会」(藤田一憲会長)のメンバーら二十 人は午後一時から、「平和の池」を清掃。水を抜き、棒付きブラシ で底の汚れを落とした。職場の同僚十人と駆け付けた会社員石島功 さん(27)=西区庚午北一丁目=は「ヒロシマの象徴を少しでもきれ いにしたい」と汗をぬぐっていた。
▽核保有5カ国大使は欠席
広島市に三十一日までに入った連絡によると、今年初めて平和祈 念式への出席を呼び掛けた七カ国の核保有・核実験実施国の駐日大 使のうち、返答が遅れていたフランス、ロシアの両国が欠席を回答 してきた。
これで、核保有五カ国は軒並み欠席となった。パキスタンは現在 も「検討中」としており、出席が決まっているのはインドのシッダ ールタ・シン大使だけとなっている。
【写真説明】「平和の池」を清掃する「平和の灯奉賛会」のメンバーら
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