核廃絶訴え原水協国際会議が開幕/広島

'98/8/3

 原水協系の原水爆禁止1998年世界大会国際会議が二日、広島 市中区の広島国際会議場で始まった。インドとパキスタンを含む二 十一カ国、六十人の海外代表や国内の代表者ら三百人が参加。五月 に印パ両国が強行した核実験後の国内状況や反核の取り組みなどに ついて報告した。

 主催者を代表して、関屋綾子・元日本YWCA会長が「印パの核 実験を目の当たりにして、どうすれば核兵器の脅威から解放される か考えよう」とあいさつした。

 続いて、両国や日本、米国の代表五人が現状を報告。インドの科 学者でつくるデリー科学フォーラムのジャヤブラカシュ・ダモダラ ンさんは「人民党が政権を取るまで、インドは核軍縮を世界に働き 掛けてきた。核実験について、全国的な抗議デモが予定されるな ど、国民の反対は強い」と報告した。

 パキスタンの新聞記者ベーナ・サルワルさんは「両国の核実験 で、核戦争が現実の問題となる中、政府は国民の反対の声を無視し ている。両国の話し合いが必要だ」とした上で「原爆の悲惨さを訴 えるため、被爆者に来てもらい、原爆展を開きたい」と訴えた。

 五人以外に追加報告した十四人の代表者のほぼ全員が、印パの核 実験について触れ、関心の高さを示した。世界大会国際会議は三日 から広島厚生年金会館に会場を移して、四日まで開かれる。同日午 後から、県立体育館で世界大会・広島が始まる。


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