印パ両国の駐日大使が平和祈念式出席

'98/8/4

 パキスタンのトキール・フセイン駐日大使が、広島市で六日に行 われる原爆死没者慰霊式・平和祈念式に参列する。市に三日、電話 連絡があった。インドのシッダールタ・シン大使からも既に出席回 答があり、五月に核実験をした印パ両国の大使が顔をそろえる。核 実験実施国の大使の式典参列は初めて。

 印パの核実験強行を受け、広島市は核軍縮努力を怠っていた核保 有五カ国の責任も大きいと判断。「核兵器拡散と使用の危険性に直 面している今、ヒロシマの思いと被爆の実相に触れてもらいたい」 として七月上旬、計七カ国の大使館に招待状を届けた。米国、ロシ アなど五カ国は「都合が付かない」などの理由で、いずれも欠席の 回答を寄せた。

 平岡敬市長は「両大使を心から歓迎する。残念ながら都合で出席 できないその他の大使については、今後もさまざまな機会をとらえ て広島訪問を呼び掛けたい」と話している。

 インドのシン大使は、原爆資料館見学、原爆慰霊碑参拝などの日 程が決まっている。市はフセイン大使の日程調整を急ぐ。


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