米国を訪問した広島世界平和ミッション(広島国際文化財団主催)第六陣の帰国報告会が二十六日、広島市中区の市女性教育センターであった。
約五十人を前に被爆者の松島圭次郎さん(76)=広島市佐伯区=は、核兵器開発の拠点施設や学校を巡った体験を報告。「大多数の米国民の原爆についての知識はうわべだけ。今後も被爆地広島から訴え続けることが重要だ」と述べた。
被爆者の村上啓子さん(68)=茨城県牛久市=は首都ワシントンなどで米政府高官や核問題の研究者に会った経験から「米国の現政府は新型核兵器の開発意欲が強い。広島・長崎の市民はあきらめずにブレーキ役になり続けよう」と訴えた。
米国人で広島YMCA職員のスティーブ・コラックさん(50)=佐伯区=は行脚の様子を記録したスライド写真を映し出しながら「ブッシュ政権は核兵器を通常兵器並みに使う核戦略を打ち出していて、非常に危険だ」と警鐘を鳴らした。
「広島世界平和ミッション」を支える市民の会が主催。報告会に出席できなかった二人のメンバーを含め第六陣は四月一日から三十九日間、米国各地を行脚した。
   
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