フラガール養成 | '09/11/17 |
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先輩に交じって本物のショーに出演する実践形式の授業。観客を前に表現力を磨く
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▽映画ヒットで志望増加
映画「フラガール」のモデルになった常磐音楽舞踊学院(斎藤一彦学院長、生徒13人)=福島県いわき市=は、半世紀近くにわたり地元の温泉レジャー施設の専属ダンサーを育ててきた。あこがれの舞台中央でスポットライトを浴びる日を夢みながら、乙女たちが厳しいレッスンに励んでいる。
エネルギー革命によって、石炭産業が斜陽となった1960年代。常磐炭鉱は観光産業への転換で再生の道を模索する。温泉とハワイを組み合わせたレジャー施設。フラダンスを呼び物とする奇抜なアイデアだった。
舞踊学院は65年、常磐ハワイアンセンター(現スパリゾートハワイアンズ)のダンサーを養成する学校として設立された。1期生は炭鉱関係者の娘たち18人。好奇の目に耐えながらも地域再生の主役を務めた。
映画のヒット以来、県外からの入学希望者も増えた。45期目の今年は、高卒の新人ら8人が入学した。2年間の課程では、フラダンスはもちろんバレエやフラメンコなど踊りの基礎を学ぶ。茶道や華道も必修科目だ。
7月からはステージに登り、実践的な授業でプロの道を究めている。これからが試練のフラガールたち。「早くステージで夢を与えたい」と、光る汗をぬぐった。
(写真と文・伊深剛=河北新報)
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