ふれあいポニー牧場 | '09/11/24 |
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「寒くなかったかい? 気持ちよさそうだねえ」とポニーのタイヨウにブラシをかける児童たち
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▽競走馬産地で命の教室
サラブレッド主産地の北海道日高地方の浦河町野深小学校(岡崎喜雄校長、児童48人)の校内に「ふれあいファーム」がある。午前8時、登校した児童たちが「おはようタイヨウ、クッキー!元気?」と2頭のポニーに駆け寄っていく。
同小は牧場が並ぶ山あいにあり、児童たちの家庭の多くも馬にかかわる。だが、児童にとって高価な競走馬は身近にいながら触ることさえままならない。
「馬の世話をさせてあげたい」「心の教育に役立つはず」。こんな地域住民と教師の思いから、1998年にふれあいファームはできた。敷地は約1ヘクタール。ポニー2頭は近くの牧場から貸与された。
児童が世話する時間は朝の15分間。保護者や教師の指導を受け、2頭に丁寧にブラシをかけ、ふんを拾う。学校行事では乗馬教室や騎乗して運動会の選手誘導を務める晴れ舞台もある。
富塚愛さん(3年)は「ブラシをかけると気持ちいい顔をするのが楽しい」、佐藤良次君(3年)も「もっと一緒にいて仲良くなりたいな」と楽しそうだ。
「ポニーは命の大切さを学ぶすばらしい教材です」と田中淳一教頭。馬産地ならではの協力体制で、児童たちは馬とともに育つ。
(写真と文・守屋裕之=北海道新聞)
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