ダチョウ屋内飼育 | '09/12/07 |
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鶏舎を改造した施設でダチョウの世話をする生徒
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▽地域に役立つ畜産を模索
低脂肪、高タンパクな食材として注目を集め始めているダチョウ。徳島県三好市池田町の山あいに位置する三好高校(194人)では、全国でも珍しい屋内での飼育に取り組んでいる。
地域振興に役立つ新しい畜産業を模索するうち、牧草などの安価な餌で飼えて強健なダチョウに目をつけ、2003年につがいを購入した。
世話をするのは、生物資源類生物生産コースの3年生4人と2年生5人。2羽は、同校の農場で順調に成長して産卵、ひなもふ化した。これまでに8羽を出荷し、現在は6羽を飼育している。
08年冬、高病原性鳥インフルエンザの流行で飼育は転機を迎えた。それまでの屋外飼育から、県の家畜保健衛生所の指導を受けて屋内施設で飼うことを余儀なくされる。
屋内飼育は各個体に目が届きやすく、飼育面積が少なくて済む。半面、運動不足のストレスで産卵数が減ってしまい、担当の肥田建彦教諭(42)によると、「生まれたひなも以前より弱くなった気がします」という。
専門家の意見を聞いて餌にビタミン剤を混ぜるなどした結果、産卵数も回復傾向を見せ始めた。来春には農場の一部をネットで囲い、野鳥と接触させずに外で運動させることも計画している。肥田教諭は「屋内飼育はまだ1年。課題を克服して、飼育技術を確立したい」と話している。
(写真と文・森本潤=徳島新聞)
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