眠らない「空の玄関口」 | '06/7/18 |
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離陸を待つ機体をバックに、荷物の搬送に追われる作業員たち(愛知県常滑市の中部国際空港)
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朝焼けに照らされた空港島に、空輸する荷物を積んだトラックが遠方から次々と集まってきた。作業員らが黙々と、上屋(うわや)と呼ばれる倉庫に積み荷を降ろす。空輸に使うカーゴの間を縫うように、フォークリフトが慌ただしく行き交った。
愛知県常滑市沖の中部国際空港・通称セントレアの貨物区域は、早朝から忙しい。「二十四時間空港のメリットを生かし、昼夜を問わず貨物便が離着陸する。昨年二月の開港からの物流量は、名古屋空港の二倍以上」と空港関係者。半導体に電子部品、エアメールに至るまで、月に約二万トンが中部の空の玄関口を行き来する。
日本航空貨物部の男性社員(34)は「大きな商品を運ぶ機会が増え、より慎重な取り扱いが要求される」と話す。「眠気覚ましにコーヒーが欠かせない」とも。
空港の背後には自動車などの生産拠点が控えている。誰もが眠い目をしっかりと開いて、「ものづくりの地」の玄関口を支えている。
(写真と文 隈崎稔樹=中日新聞)
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