額の汗と痛み受け入れ | '06/7/20 |
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法堂で座禅する僧侶。ゆっくり時間が流れる(京都府宇治市の万福寺)
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法堂(はっとう)に座る僧侶。朝の光が額の汗を玉のように輝かせる。京都府宇治市の黄檗宗(おうばくしゅう)大本山万福寺。陰影深い法堂の中に、鳥のさえずりが聞こえてくる。
自然に囲まれた禅寺。一六六一年、中国福建省から渡来した隠元禅師が開創した。修行僧たちは早朝四時半に起床し、お勤め、続いて座禅する。座る時間は「一〓(いっちゅう)」という線香一本が燃え尽きるまでの間。月の一日から五日までは「接心」といって寝食以外一日中座禅に集中する。ゆっくりと一から十まで数えながら、暑さも足の痛みも受け入れ、ひたすら座りきるのが座禅という。
この法堂に、全国から訪れる参拝者や修学旅行生たちが座る。すがすがしい気持ちになって、それぞれの暮らしの場に戻って行く。
【お断り】〓は『柱』の『木』が『火』と言う漢字ですが、JISコードにないため表示できません。
(写真と文 栗本禎二=京都新聞)
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