温泉開始告げるドーン | '06/7/25 |
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朝6時、時報に合わせ力強くたたかれる道後温泉本館振鷺閣の刻太鼓
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「ドーン、ドーン、ドーン…」。午前六時、松山市の道後温泉本館振鷺閣(しんろかく)から刻(とき)太鼓が鳴り響き、湯の町に朝を告げる。太鼓の合図で同温泉は開館、一番湯を求めて湯かごを手にした観光客らが一斉に入館する。
温泉街を見渡すように本館屋上に造られた振鷺閣は約一坪(三・三平方メートル)。大きな太鼓がつるされ、四方は赤いギヤマンの窓。一九九八年、環境庁(現環境省)の「日本の音風景一〇〇選」に選ばれている。
初めて太鼓を担当してから七年の前川徳子さん(45)は「最初は緊張しました。今はリズムを大切にたたいています」。
今年は、道後温泉ゆかりの小説「坊っちゃん」の誕生百年を迎え、にぎわう道後温泉街。日本最古の温泉にふさわしい刻太鼓は、これからも地域住民や観光客らに刻を知らせる。
(写真と文 村上健二=愛媛新聞)
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