郷愁誘う町おこしの味 路地裏の鍋焼きラーメン(高知県須崎) | '02/9/4 |
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土鍋に入った熱々の鍋焼きラーメン。市民に古くから愛されている名物食だ(須崎市西町の下元食堂)
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湯気立つ小さな土鍋の中身はうどんではなく、ラーメンである。高知県須崎市では、鍋焼きラーメンが古くから市民の味として愛されている。
もともとは市内のある食堂が出前用に保温性の高い土鍋を使ったことが始まりで、店内でも土鍋で供するようになった。めんが伸びない? もちろん伸びます。さっと硬めにゆで上げためんを投入し、食べている間に軟らかくなるというプロセスを楽しむのです。
どこか郷愁を誘うような懐かしく優しい味の鳥がらスープ。ネギ、生卵といったシンプルな具材。付け合わせは古漬けの酸っぱいおしんこ。
十六日には高知自動車道伊野―須崎東間が開通する。鍋焼きラーメンを供する店は市内に約三十店。路地裏がはぐくんだ味で町おこしをと、地元は手ぐすね引いている。
(写真 島崎章、文 竹内一=高知新聞)
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