昭和30年代へ時間旅行 駄菓子屋横丁(東京都荒川区) | '02/9/12 |
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祭り帰りの子どもたちの歓声が響く横丁。とりどりの駄菓子、おもちゃが並ぶ(東京都荒川区西日暮里)
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東京都荒川区のJR日暮里駅東口。その一角に駄菓子屋問屋街がある。大人がやっとすれ違える狭い路地に
所狭しと並べられた駄菓子の数々。ラムネ、ふ菓子、ソースせんべい。ビー玉やブリキのおもちゃが色を添え、
昭和三十年代にタイムスリップしたような光景が広がる。
「駄菓子は日暮里じゃないと」。保育園のお祭りに持っていく菓子を買いに来ていた大沢治美さん(25)。
背中には生まれて間もないさくらちゃん。「この子が大きくなるまで問屋街があればいいけど」
かつて約百店が軒を連ねた問屋街だが、今は八店に。駅前の再開発事業も進み、近い将来この一帯は四十一
階建てのビルに姿を変える。子どもたちが走り抜ける路地の風景がまたひとつ消えていく。
(写真と文 石原佳子=東京新聞)
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