緑がいざなう万博会場 森の「パビリオン」 | '05/5/24 |
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新緑がさわやかな森の中をインタープリターの案内で歩く人たち(愛知万博瀬戸会場の里の自然学校)
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「目を閉じて鳥のさえずりや森のにおいを感じてください―」
現在開催中の愛知万博(愛・地球博)で、通訳を意味するインタープリターとともに自然の残る森を歩くプログラムが人気を集めている。
「エビフライにそっくりな落とし物があるよ」とインタープリターの浅倉洋子さん(37)が声をかけると、みんな一斉に枯れ葉の積もった地面をがさごそ。次々とあがる歓声に「リスが松ぼっくりをかじった食痕だよ」と自然の営みを「通訳」する。企業パビリオン群の喧騒(けんそう)はかなた遠く、澄んだ空気が胸にすがすがしい。
プログラムが繰り広げられる愛知万博瀬戸会場は、開催に伴う開発に対し、自然保護が叫ばれた海上(かいしょ)の森の一角。
浅倉さんは「昔は人がもっと森とかかわっていた。森から授かった知恵を学ぶことが、これから自然を考えるきっかけになれば」と静かに話す。
(写真と文・木口慎子=中日新聞)
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