高貴なつや まるで宝石 サクランボ出荷ピーク | '05/5/27 |
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「初夏の装い」はかれんな赤。宝石のように輝くサクランボの出荷作業がピークを迎えた(山形県東根市)
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ぷっくりと丸みを帯びたルビー色の実。口に広がる独特の甘酸っぱさ…。果樹王国・山形で、温室サクランボの出荷作業がピークを迎えている。
サクランボの生産量日本一を誇る山形県。東根市の農業後藤国弘さん(63)方でも約二十アールのビニールハウスで栽培を手掛けている。青葉を揺らす五月の風はまだまだ肌寒いが、ハウス内は別世界。初夏の味覚を届ける作業に熱がこもる。
摘み取られた果実は色付きや形で選別され、一粒、一粒丁寧に箱詰めされる。
人気品種で高値の「佐藤錦」は、はしを使うほどの慎重さ。「きれいでしょ」と後藤さん。自慢の「甘い宝石」に微笑がこぼれた。
屋外のサクランボ畑は、ようやく花期を終えた。温室サクランボに続き六月中旬には、露地物が収穫期を迎え、東北の短い夏が幕を開ける。
(写真と文・門田勲=河北新報)
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