香木店 いにしえの香りに浸る | '07/11/07 |
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手前が人気商品のひとつ「印香」。後方のたんすに約400種類の香木が収められている(京都市上京区・山田松香木店)
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京都御苑に近い香木店ののれんをくぐると、馥郁(ふくいく)とした空気が優しく体を包み込んだ。日常生活では、出合うことの少ない柔らかな香りだ。
京都で香木を扱う老舗「山田松香木店」は、最近の癒やしブームによる需要の高まりとともに店舗をリニューアルした。沈香や白檀に代表される貴重な天然素材のほか、値段も手ごろな線香や練香(ねりこう)が並ぶ。
なかでも、四季の草花をかたどった「印香」は季節の香りと見た目の華やかさが楽しめる人気商品だ。「日本の香りをもっと知ってもらおう」と始めた香り体験では、専門員の助言で自分がブレンドした香りをにおい袋に詰めることができる。観光シーズンには連日、予約客が訪れる
ストレス社会ともいわれる現代。秋の夜長に、いにしえの香りにどっぷりと浸るぜいたくな時間を過ごすのはいかが。
(写真と文・奥村清人=京都新聞社)
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