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信濃川水上バス 「水都」発展担う舟運'02/9/14

ビルの谷間を流れる信濃川を、悠々と進むウォーターシャトル。渋滞の緩和に加え排ガスの減少も期待される(新潟市の万代橋付近)
渡しの風景  オフィスビルが林立する新潟市の中心街。両岸の渋滞をよそに、信濃川では洋風のしゃれた舟が白い航跡を描く。一九九九年の就航以来「水の都」を演出する信濃川ウォーターシャトル(本社新潟市)の水上バスだ。

 舟は四季折々の風景を両岸に望みながら、国指定の重要文化財で同市の象徴・万代橋のアーチ下も航行する。自然、都市景観、文化財を心地よい川風を浴びながら堪能できる優雅さが魅力だ。

 渋滞と環境問題の緩和にも有用と、同社では信濃川周遊クルージングに加え、水上の都市交通として二〇〇二年に定期運航も始めた。しかし乗客数は伸び悩み、通勤利用客の掘り起こしに懸命だ。

地図  市民の川舟に寄せる思い入れは強い。同年に発足した市民有志のファンクラブ代表の山田和子さん(71)は「”水都”新潟の発展を担うのはやっぱり舟運」と、水上バスが盛んに行き交う光景を夢見ている。

(写真と文・佐藤勝矢=新潟日報)


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