中国新聞

 「里海 いま・みらい」

4.アサリ  2003.9.29

 はるか縄文時代から、アサリは人々の食生活と深くかかわってきた。「わく」と表現され、かつては瀬戸内海の干潟を掘れば必ずいた。しかし、ここ十数年、不漁が続く。さまざまな要因が複合的に絡み合い、根本的な解決策はまだ見つかっていない。漁業者が陸の畑のように干潟を耕しながら育ててきたアサリ。「里海」の主役の資源回復に向け、漁場の調査や環境改善、外敵防除などの試行錯誤が続く。

文・梨本嘉也 写真・高橋洋史・梨本嘉也

 

   ・ アサリ再生へ本腰

  特集 「成育の畑」干潟細る
    ・ 試行錯誤  …官民挙げ 調査・外敵防除
    ・ 海の砦   …「竹格子」でエイ撃退
    ・ 独自の漁場保全  …100年の伝統も陰り
    ・ 国産志向  …仕入れ値高騰 業者苦慮
    ・ なぜ激減  …乱獲・温暖化…解明なお時間

    アサリ漁獲量の減少要因(推定)