中国新聞

 「里海 いま・みらい」

5.環境修復  2003.10.6

 自然環境の修復、再生への試みが、瀬戸内海各地で進められている。環境省が環境創造型の施策推進を打ち出し、時代のキーワードとして浮上してきた。再生という美しい響きを持つ一方で、藻場や干潟などの造成は費用がかさみ、修復技術も確立されていない。何より開発の免罪符としての危険性もはらむ。人が適切に手を入れ、多様な生態系、生産性、環境浄化機能を維持する里海(さとうみ)の一つの手法として成り立っていくのか。それには、「まず保全」という原点を見失わないことが大前提になる。

文・西原太、梨本嘉也 写真・福井宏史・山本誉

 

出島沖、五日市、岩国沖地図

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   ・ 流入有機物の1割浄化

  特集 事業に脚光 効果は未知数
    ・ 出島沖アマモ移植  …予算減少 試行錯誤続く
    ・ 五日市人工干潟   …やせ細り9億円追投入
    ・ 岩国沖埋め立て  …藻場回復「手順に疑問」
    ・ 尾道干潟  …生物定着 アサリが増加
    ・ 瀬戸内海の主な環境修復事業

    ◆年表◆環境修復に向けての主な動き