タイトル「ひろしま 都心のあした」
  パート 2  社会実験

    「歩車分離」スタート

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カラーコーンなどで、車道と仕切られたレーンを歩く人たち

 中区大手町通り コーンで仕切る

 歩きやすい都心をめざす広島市の社会実験で七日、歩行者専用レーンを確保するため道路をカラーコーンで仕切る「歩車分離」実験が中区の大手町通りで始まった。二十九日まで、土、日曜日と祝日の正午―午後八時に繰り返す。

 区間は、広島市民球場に近い一方通行の大手町通り(幅十メートル)北側約二百メートル。両端の幅二・五メートルの歩行者レーンと、車道との境に、市職員らがカラーコーンやプランターを並べた。

 雪が舞う寒さのせいもあり、人や車、自転車は少なめ。職員らの指示が行き届かない場所では、車道を歩く人や、歩行者レーンを走る自転車もあった。

 これまで車にヒヤヒヤしながら歩いていたという佐伯区の中学生村上由奈さん(13)は「この方が分かりやすくていい」。子どもの手を引いた安佐南区の主婦松井恭子さん(34)は「車を円滑に通すため、人間を狭い所へ押し込めたよう」と、納得できない表情だった。

 紙屋町交差点に地下街シャレオが開業した二〇〇一年四月、一日約十三万人が通る横断歩道が撤去され、隣接する大手町通りの人出が激増。人と車、自転車の交錯が問題になっていた。

2004.2.8