高度約四千メートル上空から望む広島市のデルタと広島湾=左上の写真、62年。その後の高度成長期、工業化を目指して埋め立てが進み、短期間で現在の姿=左下下の写真=に変わった。
同市西区の西部開発事業(写真右側)が六五年に始まった。市東部では、広島県が大規模な臨海工業地帯の整備に向け、五八年に宇品地区の埋め立て(写真左側)を開始、六三年に完了した。
埋め立て地には、地元の東洋工業(現マツダ)が新工場を建設した。高級車「ルーチェ」、ロータリーエンジンを搭載した世界初の量産車「コスモスポーツ」などを生産。地域経済の発展に貢献した。
七一年には中小企業用地として七十万平方メートルを埋め立てた出島地区(写真中央)が完成。今も出島沖の埋め立てが進む。