多島海の景観が国内外から絶賛され、第一号としての指定につながった瀬戸内海国立公園。人々の暮らし、生業(なりわい)が自然景観と渾然(こんぜん)一体となり、海上交通路や産業集積地としての顔も併せ持つ。さらに、ロマンあふれる古来のたたずまいをとどめ、旅人たちを魅了する。半面、生活様式や産業構造の変化、開発で消えた風物、光景も少なくない。瀬戸内海一帯の今昔を点描する。
2004.3.16