トップページ
 関連記事
 連載
 特集
 賛同者メッセージ
 English
広島国際文化財団
 理事長挨拶
 事業内容
 募集要項
 募金のお願い
中国新聞
 原爆・平和特集
関連リンク
 中国放送
 広島県
 広島市
 広島平和文化センター
 広島平和研究所
 国連大学
 ユニタール広島
■特集 米国編 NPT再検討会議
行進 ヒロシマの役割 再確認 '05/5/24


 「私たちがほしいのは?」「ピース」―。摩天楼にシュプレヒコールが響く。NPT再検討会議開催前日の五月一日、ニューヨークのマンハッタンを平和行進が練り歩いた。

 戦争反対や核兵器廃絶を求めるスローガンを掲げたプラカードが並ぶ。目抜き通りを各国の活動家ら約四万人(主催者発表)が埋めた。その人波に、津田塾大三年の前岡愛さん(20)=広島市東区出身=らミッションメンバー三人もいた。国連本部前から約三キロ先のセントラルパークを目指す。

 一行は、ニューメキシコ州の反核市民団体「ロスアラモス・ピース・スタディー」の十人と一緒に行進。彼らは広島・長崎に投下された原爆を造り、現在も米核兵器開発の中枢を担うロスアラモス国立研究所の動静を監視し続けている。

 第六陣は旅の前半に同研究所を訪れ、ピース・スタディーの人たちとも交流し、友情のきずなが生まれた。今年八月六日には地元で、「ヒロシマ60周年」の反核集会を開く。メンバーは、彼らとともにそのチラシを沿道の市民に配りながら歩いた。

 カリフォルニア州のもう一つの核兵器開発拠点ローレンス・リバモア国立研究所周辺の住民グループ、ニューヨークで被爆証言した高校の生徒たち…。ほかにも旅で知り合ったなじみの顔と再会した。

 米国人でメンバーの広島YMCA職員スティーブ・コラックさん(50)=同市佐伯区=は、平和行進の熱い息吹に触発されるように、こう提案した。「帰国したら、平和ミッションの記事を英訳して、インターネットで発信しよう」。自らができる具体的な取り組みについて考えていた米国ダートマス大経営大学院に留学中の木村峰志さん(34)=同市安佐北区出身=も協力を約束した。

 セントラルパークの集会では、被爆者の村上啓子さん(68)=同市中区出身=も他のメンバーと合流。飛び入りでステージに上がり、日本被団協代表らの「ノーモア・ヒバクシャ」の訴えを、他団体の使節団として参加した被爆者数十人とともに後押しした。

 続いて、放射能汚染被害に苦しむ米国内の核関連施設の周辺住民やイラク戦争の退役軍人、米中枢同時テロの遺族らも相次いで登壇。核兵器廃絶や和解による紛争解決などを訴えた。

 村上さんは「それぞれの視点や関心から平和への行動を起こしている。彼らと連帯して、ヒロシマの訴えも強めていかなければ」と、世界の中での被爆地の役割を口にした。

【写真説明】平和行進後のセントラルパークでの集会で、「ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ」を訴える村上さん(前列左から2人目)ら被爆者たち


MenuTopBackNextLast