中国新聞


地元産野菜30%以上へ
世羅の学校給食
町が食育推進計画


 広島県世羅町は、町食育推進計画を策定した。地産地消を進め、健全な食生活を広めるための2014年度までの政策指針を盛り込み、学校給食で地元産野菜の使用割合を現在の約20%から30%以上に引き上げるなどの数値目標も掲げた。

 計画では「子育て期」「地産地消」「地域」の3分野で学校関係者や飲食店、地元農家などと連携して食育に取り組む。毎月19日の「食育の日」を「みそ汁の日」とし、世羅産の野菜などを使ったみそ汁作りを家庭や学校に呼び掛ける。農業体験を通じた生産者と消費者の交流事業や、地元産食材を使った郷土料理の調理教室などを実施する。

 具体的な目標として、栄養バランスを考えた朝食を食べる小中学生90%以上(現在約70%)▽地産地消に取り組んでいる飲食店80%以上(同60%)▽望ましい食事量などを示す国の「食事バランスガイド」の認知60%以上(同30%)―など8項目を掲げた。

 町は09年4月から計画づくりを始め、生産者や飲食店関係者たちでつくる委員会などで検討を重ねてきた。同年5〜10月には町民1755人を対象に普段の食生活などを問うアンケートも実施した。

 町健康保険課は「地域の豊かな農畜産物を生かし、食の大切さを町全体で見直していきたい」としている。(杉原和磨)

(2011.5.14)

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