関連ニュース
似島発掘の「内谷」名札 遺族へ '04/8/4

 広島市は三日、南区の似島の原爆死没者の遺骨発掘調査から見つかった「内谷」の名札を、広島女子商業学校(現広島女子商学園)二年だった内谷セツコさん=当時(14)=の兄の司さん(77)=安芸区=に引き渡した。

 市役所を訪れた司さんに、市社会局の三村義雄保険年金担当部長が手渡した。司さんは手にした名札をしばらく見つめ「お世話になりました」と頭を下げた。

 名札は七月二十六日に見つかった。今回、六十五点の遺品が見つかり、遺族の元に戻ったのは初めて。司さんは「被爆から五十九年目にして、初めて妹の声が私の耳に届いたように思う。無念さ、悲しさは言葉に表せない」と話していた。

 市は残る遺品を原爆資料館東館一階ロビーに引き続き十一日まで展示し、遺族からの問い合わせに応じる。

【写真説明】「内谷」と彫られた妹の名札を三村部長(左)から受け取る司さん


MenuTopBackNextLast

ホーム