日本原水協などの原水爆禁止世界大会は二日、広島市中区の広島厚生年金会館での国際会議で開幕。二年後に迫った核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けた取り組みなどについて議論を交わした。
二十カ国六十人の海外代表を含め約二百五十人が参加。原水協の沢田昭二代表理事は「再検討会議に向け、国際共同のうねりをつくりだそう」とあいさつ。意見対立で決裂した二〇〇五年のNPT再検討会議を踏まえ、次回会議の重要性を強調する意見が相次いだ。
在日エジプト大使館のワリード・アハメド・ハッガッグ一等書記官は「重要な転機。核兵器国の責任追及の手を休めてはならない」と主張。英国の反核団体「核軍縮キャンペーン」のブルース・ケント副会長は「コスタリカが国連で提案した核廃絶条約案を、議論の基盤にすべきだ」と指摘した。
原水協の高草木博事務局長は再検討会議に提出する新たな国際署名運動を提案した。国際会議は四日に宣言を採択して閉会、同日から三日間の日程で世界大会・広島を開く。(城戸収)
    
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