非政府組織(NGO)「ピースボート」(東京都新宿区)が、被爆者を対象に呼び掛けた「地球一周」の船旅の無料招待枠(百人)に二倍の希望者が集まった。予想以上の反響で、先着順で七月末現在、百十五人の乗船が決まっている。
船旅は今月二十八日から十二月八日までの百三日間。核保有国インドや核実験被害地のタヒチなど二十一カ国・地域に寄港、数カ所で地元の人たちに被爆証言を聞いてもらう。
七月三日に被爆者を招待する計画を発表したところ、二十二日の締め切りまでに広島と長崎の被爆者を中心に約二百人に達した。
韓国四人、ブラジルとオーストラリア各二人の計八人の在外被爆者も参加。その一人で、在ブラジル原爆被爆者協会の森田隆会長(84)=サンパウロ市=は「世界中の人に被爆体験を伝える絶好の機会。最後の務めと思って若い人たちに平和の心を伝えたい」と張り切っている。
ピースボートは趣旨に賛同する市民の支援も求めている。Tel03(3363)7561。(森田裕美)
    
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