昨今の地域紛争では、第二次大戦当時の国対国の戦争と異なっており、国内での民族紛争や宗教対立、政治紛争などさまざまな要因から紛争が起こっている。
二十一世紀を平和の世紀とするためには、これら紛争地域の人々を人道的に救わなければならない。貧しい人々を救い、自分たちの文化遺産の価値を知ることによって、精神的な誇りを持ってくる。そのようになるまで、広く浅く経済的に、技術的に支援しながら、やがて自助努力で立ち上がり、国を再建するようになることを願っている。そのために私は「文化財赤十字」の精神を提唱し続けている。
核廃絶へのヒロシマの願いを伝える「広島世界平和ミッション」への協力と成功を祈ってやまない。
【写真説明】平山郁夫さん 東京芸術大学学長・画家(73)
   
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